犬の脚の万年筆

犬が前脚の爪でがりがりと地面に刻み込む日記です

侘びしさと錆びしさ

誰もいない夜の公園で、風見鶏が風に煽られクルクルまわっていた。

なんとも感慨深い情景だ。

 

無声の闇中を染めていく、カラカラとした回転音

 

この感慨の一部はいわゆる「ワビサビ」なのだろう

 

古池や蛙飛びこむ水の音

 

この句で、古池という静寂の空間に染み渡る水の音に、

風見鶏の回転音はよく似ている。

 

はたちよしこさんのあの詩と同じ気持ちを抱かせる。

 

だれもいないのに

ぶらんこが ゆれている

こどもたちが

かえってしまったあと

やっと

風に じゅんばんがきて